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  (財)自転車競技連盟医・科学委員管理栄養士の小清水 孝子さん  
 自転車選手のみなさんは「少しでも速く走るために」トレーニングを日々積み重ねていることでしょう。
 このトレーニングを効率的に行うためにはまず健康管理をしっかりすること。そのために「食べること」は大切な一要因です。「食べることもトレーニングの一部」なのです。たくさん体を動かしているから好きなものを好きなだけ食べていいだろうという考えは×です。トレーニングでの消費エネルギーが多い分、それに見合った栄養素をとる必要があります。そしてトレーニングで体を酷使しているアスリートこそ、実は体がデリケートだということ。ですから普通の人以上に「食べること」に気を遣う必要があるのです。ここではアスリートとして必要な食事の知識をわかりやすく実践的にご紹介していきます。
 では、まず食べ物に含まれる栄養素の働きから勉強しましょう。
食品の中に含まれる栄養素は体内で代謝されて各組織で大切な役割を果たします(図1)。主な栄養素は炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルそして水ということになります。これらの主な働きをまず理解しておくことが大切です。
(1) 炭水化物
主に体を動かすエネルギー源となる栄養素です。つまり炭水化物が不足すると体はガス欠状態となり、体の動きが鈍くなってしまいます。炭水化物は体内で分解されてブドウ糖となり、エネルギーとして利用されます。炭水化物1gで4kcalのエネルギーをつくりだします。
(2) 脂質
炭水化物と同様、主にエネルギー源となる栄養素です。さらに細胞膜を構成したり、体内の機能維持に必要です。1gで9kcalのエネルギーをつくり出します。過剰摂取した脂肪は中性脂肪となり、皮下脂肪や内臓脂肪などの体脂肪として蓄積されます。必要以上の体脂肪はパフォーマンス低下の一要因となります。
(3) たんぱく質
主に体の構成成分となり、1gで4kcalのエネルギーをつくり出します。運動すると筋繊維の一部が破壊されたり、血液が激しく消耗するなど、たんぱく質の分解がさらに高まります。アスリートならば意識してとらなくてはならない栄養素です
(4) ビタミン
微量ですが、コンディション調整に欠かせない栄養素です。またエネルギー代謝にも不可欠です。

(5) ミネラル
体の機能調節に重要な働きをします。ミネラルのなかでも代表的な栄養素の一つであるカルシウムは骨や歯の材料として、また鉄は酸素を体内に送り込む赤血球中のヘモグロビンの材料となるなど、体を構成する成分としても大切です。
 アスリートのようにトレーニングによってエネルギー消費が高くなるとビタミン、ミネラルの需要も増加します。その必要量はトレーニングの量や環境条件によって異なりますが「第6次改定日本人の栄養所要量食事摂取基準」のおよそ30〜50%増を目標値としています(摂取基準値についてはコンテンツNO2へリンク)。
(6) 水分
水分は生物が生きていくために不可欠な物質で、人の体重の約60%は水で構成されています。特にアスリートはトレーニング時の体温調節のためにも水は重要で、発汗による脱水を防ぐために十分に水分を補給する必要があります。
<図1>スポーツにおける栄養素の役割
<樋口満編著;コンディショニングとパフォーマンス向上のスポーツ栄養学、市村出版、2001.に筆者一部加筆>
       
   
       


 
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